2010年12月30日、今はなき岡山のスペインバル bar unico でボトルでオーダー。当時のメモには 抜栓直後は、いろいろな香りが立ちのぼり、ちょっとさっぱりしすぎかなと思うほど、舌触りも喉ごしもなめらか。空気になじんでくると、だんだんとしっかりとした味わいがでてきた。いつも飲んでいるワインよりほんの少し価格帯が違うだけで、この味の違い。とにかくうまかった。と記している。

フランス人のジャン・マルク・ラファージュという有名醸造家がプロデュースし、1998年産のスペイン南部ムルシア州イエクラのモナストレル、北部のアラゴン州でも温暖なカンポ・デ・ボルハのガルナッチャ、そしてアラゴン州カラタユドの標高900メートルで育ったテンプラニージョを使用。それぞれの地で醸造、オーク樽で3年熟成し、2000年9月にカラタユドでブレンドして瓶詰めされたという。計12年の熟成を経て2010年にリリース。この年だけの限定4万200本だけの生産だったこともあって、ジャンシス・ロビンソンというイギリスの有名な評論家が hairly monsster （身の毛もよだつ怪物）と評するなど、大評判になったらしい。1本ごとにナンバリングもされ、僕が飲んだのは37636。通販価格では3千円台前半だったのが、評判になってからは4千円台に届くようになったよう。通販サイトではページは残っていても売り切ればかり。

RAICES 1 の復活を望む声もあり、同じボデガが単一品種で 【004】RACEIS de TEMPRANILLO や 【019】RACEIS de GARNACHA も作っていたけれど、今は本国の公式サイトでも紹介されていない。さらに RAICES の名を冠したワインはカスティージャ・ラ・マンチャにある別のボデガが作っている。(2017.8.27、2019.5.01補訂)