Vino Tinto 007

【003】UNICO 1987 で1987年のヴィンテージを取り上げた VEGA-SICILIA の最高級ワイン。2012年11月7日、兵庫・姫路の Spanish Tapas Bar Baila で、希望者でボトル1本をシェアした。当時のメモによると、7杯どりで僕を入れて5人が希望したとある。みんなで顔を合わせて一緒に飲むのではなく、三々五々店を訪れて予約した杯数だけ飲んだ。1杯8千円だったと思うけれど、2杯目は半額にしてくれた気もする。以下はメモの再録。

ブドウの出来のいい年にしか仕込まれず、しかも出荷まで最低10年は熟成させるという。今回飲んだ1994年はとってもブドウの生育具合がよかった年らしい。ティント・フィノ（テンプラニージョ）を主体（Ｄ.Ｏの規定で75％以上）に、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ－、マルベックもブレンドし、年によって比率やブレンドが違うようだ。

ボデガの公式サイトでは、94年はティント・フィノ80％、カベルネ13％、メルロ－5％としか記されておらず、あとの2％はマルベックということか？　ちなみに前後の91年、95年はティント・フィノとカベルネの2種類のみ。肝心のお味は、飲み口は実にスムースで雑味は一切なし。なめらかに舌にまとわりつくような感じ。味わいは複雑で深みがあり、上品な甘みがほんのりと残る。僕は飲むペースがやや速いほうだけれど、意識的にゆっくりゆっくりと味わった。(再録ここまで）

前も書いたけれど、高いワインはなかなかニュートラルには評価できない。これだけお金を出しているのだからおいしくないはずがないという潜在的な心理に囚われてしまうのは、セレブとは程遠い小市民の悲しさ。それでも、酔狂にも飲んだことがあるよ、というネタにはなる。(2017.7.19)