2017年6月30日、大阪・阿波座の LOS SITIOS で2杯。

インポーターの飯田がかつて参考価格1800円(税抜き)で扱っていたが、現在は終売となっている。同社のサイト上に紹介のぺージが残っていて、畑の標高は700m、平均樹齢35年、ステンレスタンクで発酵後、新樽と1年樽(アメリカン5、フレンチ4、ハンガリー1）で熟成となっているが、期間は明示されていない。ワインの名は「岩の城」という意味。エチケットの黒っぽい部分には「1904に設立されたボデガで5年間樽熟成」と記されている。ただ、ボデガは2002年にバルセロナ郊外のペネデスで設立なので、1904年というのは醸造地のカスティージャ・ラ・マンチャのヴァルデペーニャスにあって、生産を委託したか、傘下に収めたボデガのことかもしれない。また、全く同名のワインがスペイン南東部のムルシア州フミージャにある別の醸造元でも生産されていたことがあるようだ。

ボデガはペネデスを拠点にスペイン東南部の地中海沿岸各地でワイン生産を手がけていて、本稿のボデガ所在地は拠点地を示しており、ヴァルデペーニャスの住所ではないことに留意。本国の公式サイトはかつて長い間更新が滞っていたが、今回の執筆を機に訪問すると一新されていて稼働しているようだ。ワイン紹介のページではこのワインは見当たらないが、同じヴァルデペーニャス産で5年の樽熟成をかけた CASTILLO ARMADO GRAN RESERVA (武装した城という意味）の商品説明に、ブドウの木の一部がボデガ創設の1904年にさかのぼることや、ワインの名が岩の上に建てられた城に敬意を表して名付けられたという記述があり、同等品、あるいは後継品と推測できる。(2021.12.11)
https://artiga-fustel.com/our-brands/castillo-armado/castillo-armado-gran-reserva/